ゴルフとエンジニアリング ツリーアナリシス GTA その2
こんばんは。ELDRICKです。
さあ、GTAをヘッドスピードについて、分解していきましょう。
基本的にエンジニアリングにおけるTAは
物理法則に従って分解することになっています。
そのため、なるべく感覚に頼らず、物理法則にあるものを基に分解します。
今回分解するのはヘッドスピードです。
レベル5に挙げたのは、遠心力、復元力、伝達ロスです。
遠心力は小学生で習うものです。
重量が大きく、長さ(回転半径が大きい)ものが大きくなる力です。
復元力は中学生で習うものです。
ばね定数が大きく、変位が大きいものが大きくなる力です。
伝達ロスはいつ習うというものではないですが、
要素間で力を伝えるときにその間で発生するロスです。
ここで、ヘッドスピードはおおよそ、フィジカルとクラブで決まると思います。
体が大きく、体幹を中心として、筋力が強ければ、
大きな遠心力と復元力が得られます。
ドライバーのヘッドスピードはおおよそ、
女子で~45m/s、男子で~55m/s、男子ドラコン選手で~65m/sです。
もちろん45インチのドライバーより、48インチのドライバーの方が
ヘッドスピードが速くなりやすいです。
私がここで思うことは、ヘッドスピードをフィジカル、クラブ以外で
追い求めるのはよくないということです。
確かに変位を大きくとれるように、オーバースイングで可動する部分を
目いっぱいまで変位させるとヘッドスピードは上がります。
ただし、ミート率の悪化につながります。
端的に言って、ミート率は0があり得ます。
そのため、通常ドライバーのヘッドスピードが45m/sの人が変位を大きくして、
48m/sまで上がったとして、そのあと、ヘッドがボールに当たらず、
空振り、あるいはチョロになったとき、たかが6%のヘッドスピードのために
ミート率を90%~100%ロスすることになります。
また、体の安定的可動範囲を超えて変位させようとすればするほど、
いわゆる上体の力みにつながり、ヘッドスピード自体が出しにくくなります。
それよりも自分にあった変位で、オーバースイングでない範囲でスイングし、
しっかり、ボールの中心とヘッドの中心を射抜くことに注力すべきと思います。
そうすることで、仮にミート率が1.3のところを1.4にすることができれば、
8%近いボールスピードの向上が見込めます。
もちろんフィジカルを向上させることで、体のばね定数をあげ、
安定的にヘッドスピードが出せるようになるのは非常によいことですが。
少し話が長くなりましたので、
今日はこのあたりで。
それではまた。